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『美味しさの追求』結局おいしいものを食べればいいってとこあるよね

日本の定番IPAビール6種比較!苦み少ない商品など【特徴とオススメ】

 今回は日本製のIPAの飲み比べをしました。よなよなエールを筆頭に、クラフトビール人気が高まり普通のスーパーでもいろいろなIPAが手に入るようになりましたね。様々な種類のIPAがあると思いますが、今回の掲載品は一般的なスーパーで購入できた商品です。

 
 

 

IPAとは

歴史

 IPAとはインディアペールエール, India Pale Aleの略で、ラガーと同じようにビールの種類の一つです。1800年代にイギリス~インドまで船でビールを運ぶ際に傷まないようにホップを多量に使用したビールというのが起源です。開発当初は輸出用でしたが、その後イギリス国内でも人気が出ました。

 しかし、1800年代後半にはIPAという言葉はイギリスで使われることが減り、Indiaの”I"が書かれずに”Pale Ale”や"輸出用Pales"とラベルに書かれた商品が増えました。一方で、1800年台にアメリカ・カナダ・オーストラリアで"IPA"とラベルに書かれた商品が生まれ、この"IPA"は当時のイギリスのIPAと同様の味だったそうです。

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特徴

 歴史に記載した通り、現在のメジャーな"IPA"はアメリカを中心とした商品が起源となっています(イギリスでもIPAは残っています)。現在はもちろん保存のためではなく、ホップの香りと苦みを生かした、フルーティーで苦みが強くアルコール度数が高いIPAが主流となっており、アメリカでも地域によって色々な特徴のIPAがあります。そのため、アメリカで「IPAが好き」というと喜んでいろんな種類を紹介してくれたりしました。

  田舎のファミレスみたいな所でも地元周辺の結構な種類のIPAが置いてあったり、みんなでビールを飲みながらテレビでNBA観戦の時にもIPAをたくさん買っていたのもひとつの思い出です。

アルコール度数

 一般的なビールは5%程度ですが、IPAは6%以上のものが多く9%ぐらいのものもめずらしくありません。

苦み

 IBUというビールの国際苦み単位があるのですが、IPAは50以上のものが多いです。ちなみに一般的なビールは以下の通りです。

アサヒ スーパードライ(IBU16)
キリン 一番搾り(IBU21)
サッポロ ヱビス(IBU25)

 IBUというのは苦み成分の量(ルプリン)で決まっているので、うま味や甘味が強いと感じる苦みはその分弱く感じられます。また、IBUは公表されていないものもあるので、感じた苦みレベルを本記事では記載しています。

 

基本のIPA

 

バランスの取れたIPA:
インドの青鬼/ よなよなエール

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苦み:4
香り:3
ALC:7%

 よなよなエール(ペールエール)と同じ感じの、シトラス系アロマホップで強めのIPAとしては王道の香りです。苦みもIPAらしくしっかりあります。アルコール度数も7%と高くIPAらしいIPAです。

 通常ビールの4倍のホップを使用しているそうです。麦芽も2倍使用しているということでうま味もあるため、苦みはきつすぎずIPAの良さを感じることができるビールです。苦みが苦手でなければ、IPA入門として飲むにも適していると思います。

 
 

 

特徴あるIPA

おススメ!香りの爆発:
毬花MARIHANA/ COEDO

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おススメ!
苦み:3
香り:5
ALC:4.3%
IBU 45(参考)

 毬花というのはホップのことです。一番初めの写真がホップですが、丸い花のような形をしていますね。タイプはSESSION IPAでアルコール度が低めです。色も薄めの黄金色ですね。

 IPAらしいシトラス系の強い香り特徴はしっかりありますが、それに加えて草のような香りもします。苦手な人は少し苦手かもしれませんね。

飲んだらそういう草っぽい感じはせず、シトラス系の香りが感じられます。最後に甘苦みのある柑橘の口から鼻からブワっと抜ける香りがとても強く感じられました。

 苦みは香りと違って抑え目で味もさっぱりしているので飲みやすいです。

 

最高レベルの苦み:
黄金IPA/ J-CRAFT

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カンパリ好きにおススメ!
苦み:
香り:4+
ALC:7.0%
IBU60 (参考)

 修善寺にあるベアードブルーイングというホップにこだわっているメーカーが醸造しているビールです。

 色は薄目の黄金色、無濾過なので若干濁りがあります。瓶の底に酵母が沈んでいるのがはっきり見えます。泡は結構クリーミーな感じです。

 注いだ時点でまず香りが全然違います。シトラス系の香りもするけど、草系の香りも強く感じられます。COEDO毬花も同じ系統の香りがしましたが、こちらの方が圧倒的に強いです。

 飲んだら強烈な苦さと、草っぽい感じがします。シトラス系の香りももちろん感じられますが、それ以上に苦さが前面に出ています。リキュールのカンパリを思い出しました。

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強めの苦みと甘い香り:
FLYING IPA/ エチゴビール

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苦み:5
香り:4
ALC:5.5%
IBU 55(参考)

 王道IPAとは少し違う香りがします。シトラス系の香りもするけどハチミツとかカラメルの様な、まろやかな甘い香りですかね。トロピカル系も入っている感じもします。

 苦みは結構強めで、IPAという雰囲気を感じやすいです。甘い香りはそこまでの強さではないので、インドの青鬼よりも苦みの強いIPAとしても楽しめると思います。

 

飲みやすいIPA

苦みの少ないIPA:
GRAND KIRIN IPA/ キリン

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苦み:2
香り:3
ALC:5.5%

 IPAというほど苦く感じないです。香りはシトラス系の香りがしっかり感じられ、すっきり飲みやすい。IPAというものを知らない人が飲んでも驚かないぐらい苦みが抑えられています。

 単純にホップが少なくて苦くないという意味ではなく、コク・うま味をしっかりすることで、その分苦みは少なく感じるようなイメージです。大企業らしく、ビール好きだけが満足できるビールを販売するというだけでなく、いろいろな人にIPAを広めようとする気持ちが感じられます。

おススメ!南国の香り:
SESSION IPA/ KIRIN

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おススメ!
苦み:2
香り:3.5

 トロピカルな香りが特徴です。味も濃すぎず・苦みも強すぎず、サッパリした飲み口なのでごくごく飲める爽快感がいいですね。シトラス系の香りはグレープフルーツのイメージと苦みが合いますが、トロピカル系なので苦みが抑えられていることがマッチします。

 気になる方は過去掲載の記事をご覧ください。