よなよなエールでおなじみのヤッホーブルーイングは、他にもインドの青鬼や水曜日のねこなど定番商品もたくさんあります。他にも特定のお店でしか通常は販売されていない変わり種ビールがあり、今回は成城石井で売っていた2点を紹介します。
キイテナイゼSORRY
UMAMI IPA
なんとこちらのビールは、醸造時にかつお節(DRYED BONITO FLAKE)が使用されています。もともと海外輸出専用に作られていたビールで、日本感が強いパッケージになっているのも目を引きます。
まず初めに気になるのは、かつお節の影響。飲んでみると、カツオの香りはしないですが、うま味ははっきりと感じられます。後に舌にしっかり残るイノシン酸という感じでとてもおいしいです。
香りは華やかで、柑橘系も入っているのでIPAという感じです。小麦感ははっきりわかりませんでしたが、ちょっと燻製っぽい感じ(木っぽい感じ)は小麦感だと思います。ちょっと意識をかつお節に引っ張られてしまいました。
◆かつお節が発酵を促し華やかなアロマを引き立たせる◆
かつお節を使用する狙いは、かつお節が持つうまみ成分により酵母の働きを活性化させ発酵を促進させることです。これにより、ふんだんに使用したアメリカ産ホップのシトラスやトロピカルフルーツを思わせる香りがより一層引き立ち、華やかでジューシーな味わいに仕上がります。
□ビアスタイル:Experimental White IPA
□原材料: 大麦麦芽、小麦麦芽、ホップ、かつお節、コリアンダーシード、オレンジピール
□麦芽使用比率:96%以上
□アルコール度数:6.5%
□希望小売価格:288円(税込)
また、缶に『I'M SORRY!』コメントが記載されています。「JAPAN ORIGINAL STYLEのビールを造りたかったんだ!」というのが伝わってきますね。
クラフトザウルス
Summer White Ale
クラフトザウルスシリーズにはPale Ale, Black IPA, 夏限定のSummer White Aleがあります。その中からSummer White Aleを飲みました。
小麦ビールの香りが強く、初めは「普通の小麦ビール?」と思いましたが全然違いました。まず見た目、小麦のビールはホワイトエールという名前の通り白く濁っているものが多いですが、こちらは透明です。
小麦ビールの甘い香りがかなり強くで口にずっと余韻が残ります。さらにオレンジピール以外のフレッシュな柑橘の香りもするところが普通の小麦ビールと違います。味にはやや苦みもありますが、小麦の味わいと強い香りでうまく隠れていて、White Ale感を損なっていません。
Summer感は、さわやかな柑橘感・隠れた苦みによるキレで出している感じはしますが、それ以上に他の要素が強いです。様々な甘さを感じさせる香りが強く、口当たりもとろみを感じられるような滑らかさがあります。それでいて甘ったるくはないので、とてもおいしいです。

□ビアスタイル:ホワイトエール
□原材料:大麦麦芽・小麦麦芽・ホップ・オーツ麦・小麦・オレンジピール・コリアンダーシード
□ABV:5.0%
□IBU:30
□EBC:10.5
□小売価格(税抜):¥315
□販売期間:6月~9月上旬
伝統的なホワイトエールに革新的なクラフトビールの製法が融合した進化系スタイル。ベルジャンホワイトのフルーティさに、アメリカ産Citra由来の柑橘系ホップ香とベルギー酵母が醸しだすスパイシーさが加わり香りの波となって押し寄せる。軽井沢の夏だけ楽しめる季節限定エールです。
おわりに
どちらもオリジナル感があって面白いですし、値段も高すぎないので見かけたらぜひお試しください。小麦を使って遊んでいるビールはあまり知らないので、おススメしたいと思いました。