キリンはクラフトビール(GRAND KIRIN)ブランドも力を入れていますが、メイン商品の一番搾りにも新商品が出ていたので、『通常品』『限定醸造・超芳醇』『新発売・清澄飲み』の3種を飲み比べてみました。
通常品
まずは基本の一番搾りからです。
感想
他のメーカーと比較して、キリン一番搾りはバランスが取れているビールです。サッパリ感のあるさわやかな香りと麦の香りがして、うま味や甘味もちょうどよく味がしっかりありますね。
商品の特徴
一番の特徴は、『麦芽100%&一番搾り麦汁のみ』であるにもかかわらずノーマルビールとして販売しているということですね。エビスやモルツも麦芽100%です。
一番搾り麦汁のみを使用だと、通常の1.5倍程度の麦芽が必要で、そのため発売当時は、値段を上げようかという議論もされたそうです。それを聞くとお得感がありますね。
消費者に分かりやすい特徴を無理してつけずに、日本のビールらしさのまま贅沢な味わいにするということができていることにもつながっていると思います。『ホップの香りや熟成のコク』ではなく、『純粋においしい日本のビール』を追求していると感じます。
超芳醇
続いて限定醸造の貯芳醇です。
感想
香りから違います。さわやかな香りが減って麦やうま味・甘味のような香りが強くなっている。香りからも濃い感じが伝わってきます。色も若干濃いめです。
アルコールが高めなのですが、麦とかの味わいが強いからなのかそういうふうには感じません。スッキリ感を出すためにアルコールを高くしているんでしょうかね。また、うま味が強い分こっちのほうが苦くなく感じます。
商品の特徴
一番搾りよりも濃度の高い麦汁を使用しています。また、アルコール度数が6%と高めになっています。麦汁を濃くするとその分雑味等も濃くなってしまうというデメリットがありますが、一番搾り製法によりその雑味を抑えているそうです。
清澄み(きよすみ)
感想
癖がなくすっきり飲めるタイプのビールです。アサヒスーパードライよりは味が強いが、ビールのクセをうまく消した感じで、スーパードライでは物足りないけどさっぱりしたのが飲みたいという時に飲むにはぴったりです。
華やかな香りも、少し重く(甘く・濃く)感じさせる麦系(アミン系)の香りを打ち消すために使っている感じがします。一番搾りに色々なものを加えるというよりかは、一番搾りのこだわりを捨てきらず、サッパリしたビールを作り上げたように感じました。
商品の特徴
7&i限定商品です。『氷点下貯蔵』と希少ホップ『モーテカ』を一部使用していることが特徴です。この2つの工夫で、爽やかな香りが調和した清く、澄んだ味わいに仕上げたとしています。
『氷点下貯蔵』とは、氷の結晶と同時に雑味を取り除く工程でクリアな味わいになります。『モーテカ』というホップは、マスカットやライチを思わせる香りが特徴のニュージーランド産ホップです。
まとめ
それぞれの特徴を簡単にまとめました。
一番搾り(通常)
『純粋においしい日本のビール』を追求していて、麦の香りとフレッシュな旨みを引き出したビール。
超芳醇
一番搾りよりも爽やかな香りが減り、うま味と感じられる香りがUP。味も濃くなっているが、アルコール度数UPと一番搾り製法で飲みやすさ・スッキリ感はそのままに。
清澄み
一番搾りをクリアにした商品。スーパードライよりもうま味があり、華やかな香りでよりさわやかさを印象付けている。一番搾りらしさは?です。